このお話、舞台版は未見なので、この映画版で初めてストーリー&曲を知りました。

感想。一言で言えば、帯に短し襷に長し、ってところです。
とにかく中途半端。
演技も歌も、演出(?)も。
なんというか、おぉ、これはすごいな!と唸らせてくれるような箇所がなくてとにかく残念でした。
(同じ日に見た、Mr.ビーンはそこんとこはすごかった!)
ただ、ストーリーは面白かったです♪
んで、こんなに面白いストーリーがこんなになっちゃうのはちょっと残念かな、と。
もっと面白く味付けできる人はいるんじゃないかな。
あと、もしかしたら、主題歌を省いたのが相当裏目に出ちゃったのかもね〜。
あと、一言。
ティム・バートン監督へ。
私はティムの監督する映画達が大好きです♪
けれど、どうやら監督はミュージカル映画には不向きなよう。
もし、今後またミュージカル映画に挑戦するような機会があったら、
どうかミュージカル映画づくりに慣れているプロと一緒にお仕事してください・・・。

時々、ミュージカルと銘打っている物を見ていて、
「ミュージカルw」って思う瞬間ってありませんか?
なんでここで、いきなり歌い出したり、踊り出したりするんだろう、ップwって。
まさにこの映画がそうでした。
いや、またそれとはちょっと違うかな。
一番最初、ジョニーが歌い出したところで、もう違和感ありあり。
その心の中のモヤモヤが消え去ったのが、
ヘレナが歌い出した瞬間でした。
一体ジョニーが歌う度に出てくる私の心の中のモヤモヤの原因は何なのだろう?と考えてみました。
その原因は、いくつか考えられて・・・。

1.ジョニー、音程は取れているんだけど、歌に表情がない。
2.歌声と伴奏(って言わない?)の音量の割合(?)がおかしい。
3.ジョニーの歌声が常に濁声で、聞いていて心地よくないタイプの歌声である。
4.ジョニーの歌う顔が綺麗ではない。
5.ドアップが多すぎる。
6.いきなり歌い出す(ように感じられる)

1.はジョニーだけでなく、正直全キャストに言えること。
歌が大根。
音痴なわけではないので、すごくおしい。残念。
まぁ、みんな本職は歌手じゃないから、歌に表情をつけろ、といったって難しいのかもしれないけど、
とりあえず俳優に歌わせるならば、そのくらいの技術を身につけさせてから撮影(録音)に臨んでくださいませ、とのことだ。
とくに、あの若い船乗りさんがボコられた前後で全く同じ歌い方しているのには、ちょっと、あきれた・・・。
もちろん、歌と映像は別撮りなわけだけど、
それにしても、もっと感情込めて歌ってくれよ〜、って思うよ。
(しかも、表情まで一緒だったりして。あの子にはどういう演技指導者がついたわけ?)

2.これね、なんか変だったような。
映画の制作のことはよくわからないんだけど、
ミュージカル映画を作るのに慣れている人はこういう風にはやらないんじゃないか、的な音だったよ。
どう表現したらいいのかよくわからないんだけど、
歌声と伴奏とが一つに絡み合ってど〜ん、と押し寄せてくるのが普通だとすると、
この映画では歌声がどうも伴奏に上手くとけ込んで無いんだよね。
歌声だけが前に出ちゃっている感じ。
それは、編集?でどうにかなるものなのではないのかなぁ。

3.これがもしかしたら最大の原因だったのかも。
最後の最後はあれでいいんだ。
ジョニーの濁声がメッチャ決まっていて、かっこよかった!
でも、始終濁声なんだ。
聞いていて耳障りな歌声。
だから、濁声じゃないヘレナが歌い出したとたん、
耳がほっとしたのかも。

4.歌うときの顔の綺麗or汚い、ってあるんだよね。
ずんこさんなんて、とっても歌うときの顔、すんごい美人だよね。
あんまり気にしている人っていないかもしれないけどね。
んで、ジョニーは普段台詞しゃべっているときもそうだけど、
歌を歌っているときも、ちょっと口元に特徴があって、
どうしてもそこに目がいっちゃうんだよね。
そして、その歌っている顔が、とくにかっこいいわけでもないような気がするんだな。
で、5につながる。

5.その歌っているときのお顔のドアップが多すぎるような気がしました。
そもそも、私自身が、映画で顔のドアップを多用されるのがあまり好きではない(必要以上にドアップの画を使いすぎる人がよくいる)こともあるのかもしれませんが。
役を生きるときって、体全体で生きるわけじゃないですか。
もっとひいた映像で、その役者が出している全てのものを受け止めたい!と思うのです。
もちろん、表情が重要になってくるポイントはポイントでちゃんと押さえて欲しいですけどね。

6.で、曲の編集の仕方が悪いのか、曲と曲との間に脈絡があまり感じられなくて。
不思議だなぁ。
もしかしたら、消された主題歌が本来ならばそれを繋ぐ役割を果たしていたのかもしれませんね。
正直、それをハズしたのはまずかったかなぁ、と。
なんで主題歌使わなかったんだろう。

要するに、この映画を見ていて思ったのがね、
監督、この原作を愛してはいないな、ってこと。
この原作ミュージカルに対する愛情が感じられない。
ミュージカル映画かぁ。
昔からよくつくられてきたジャンルの映画だなぁ。
じゃぁ、俺もひとつ作ってみよう。
題材は面白いからコレ、役者はいつもの気の合うこの人。
よし、準備はできた!
って感じでこの映画製作は淡々と進められてきたのかな。

あぁ、この原作のミュージカルのストーリー、そしてこの音楽、
なんて素晴らしいんだろう、なんて美しいのだろう、
なんて心を打つのだろう、なんて面白いのだろう。
この素晴らしい原作をどうにかして映画化して大衆にも見てもらいたい!!
ってぐらいの情熱を持って作られた作品ではないなぁ、と。
(別にその情熱を求めているわけではないけど。)
だけど、映画のリメイク作品にしろ何にしろ、
原作に対する愛情やら情熱やらは二次作品(っていわないね)をよりよいものにするために必要なことは確か。

ただこの作品、ストーリーと雰囲気はとても面白かった。
だからとても満足。
欲を言えば、もういっそミュージカル仕立てにするのをやめるか、
ミュージカルにするのであれば、もっとそっち方面に秀でた人(監督にしろ、役者にしろ)で制作して欲しかった。

それにしても、ジョニー・・・。
最近いい作品に出ないなぁ。
と思っちゃうジョニーファンの私でした。
ところで、シャンタラムはどうなったの?
結構面白く原作を読ませて頂いているのですが、
何せ私の母国語ではない言語で書かれているため、
頭フル回転させながら読まなきゃならなくて。
これでジョニーが主演じゃなかったりしたら
ちょっと悲しい。

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