本日、2月19日、大沢たかお主演『ファントム』@青山劇場19時公演を観劇して参りましたので、感想をば。
ちなみに、お席はお立ち見上手側。
終演後にずんこさん、トンハさん、ヨタロウさんのミニライブ付き♪

主演の大沢たかお。
歌声は酔っぱらったおじさんのカラオケみたい。
いい声質しているのになぁ。
発声がちょっとおかしいのかな?
いや、きっとこの作品のファントム役が持つべき声域(?)に合っていないのだろう。

仮面の下が綺麗なまま、というのに違和感を覚えた方もいらっしゃるようですが、
私はこれはこれでいいのではないかと。
メイクをしなくても、観客がそれを感じることができれば、
わざわざビジュアル化する必要もないのです。
実際今回は伝えるべきことがきちんとたかおさんから伝わってきたので、
仮面の下はそのままで全く問題なかったと思います。
この演出、好きです。
(最近、某漫画で『籠釣瓶』の次郎左衛門をあばたメイクなしでやってみ!というのを読んだのを思い出しました。なかなか面白い漫画なのですが、どうも「若者」に対する描写がおかしい気が・・・w)
それと、たかおさんの綺麗なお顔が仮面のせいで見えな〜い!!というファンの方々の叫びを初日開けてからというもの聞いてきましたが(ブログを拝見させて頂いただけですが・・・)、
4分の1仮面の場面も多く、比較的よく表情も見えたように感じました。

トンハさんは、いちいち仕草がわざぽっとかったり、自然に見えたりしますが(どっち?笑)、
とにかくかっこいいですね。
惚れ惚れしてしまいます。
私は、「オペラ座の怪人」であればラウルにあたるこの役のことがとても好きです。
ファントムと一緒の場面ならば、必ずラウル若しくはシャンドン伯爵のことを目で追ってしまいます。
ファントムを前にして、どのような態度を取るのか興味津々だからです。
特に、一番最後のシーンでどうしているのかが気になって。
「オペラ〜」だと、ファントムとクリス、そしてラウルの三者が同じ場にいる最後の場面は、ラウルが首を絞められて、
クリスがファントムにキスする場面ですね。
ここ(クリスがファントムにチュー)のところ、ラウルはどんな風にしてるんだろう!?って興味津々だった覚えが(笑)。
ちなみに、「ファントム」だと、ファントムの死に際、
クリスが仮面をとって、キス(?してたっけ?)の場面がそれに相当していますね。
で、トンハ伯爵はどのような態度を取っているんだろう、と見てみたら、
クリスの行動を見守っているかのように、
ファントムとクリス、そしてファントムパパの3人の方を必死に見ていましたね。
そして、ファントムが死ぬと、宙を仰いでいました。
なかなかいい演技で、満足でございます。
伯爵、本当に素敵な方だわ♪
だけど、ラウルしかり、伯爵しかり、ちょっと間抜け、というかへたれなんですよね・・・w
そこもまたいい♪
そういえば、一箇所ものすごい勢いで台詞を噛んでいたような。
私の聞き違いかな?

聞き違いと言えば、
台詞。
これ、よく聞こえない人がいましたね。
特に、クリスの徳永さん。
舞台は初めてなのでしょうか?
歌のうまさどうの、という以前に
とにかく、台詞が伝わってこない、何と言っているのか聞こえない。
声量が無いからではありません。
話しているのは聞こえてくるのです。マイクもあるし。
ただ、それが日本語の台詞として聞こえてこない。
ルカスの日本語のイントネーションがおかしい以上にこれは問題です。
こう考えると、劇団四季の開口法は悪くないものですね。

そういえば、伯爵とクリスの♪WCEHDUY♪の後、拍手ないんですね。
ちょっとさびしい・・・。
影で様子を伺っているファントムの演技に続けようと拍手がないのでしょうが、
ここはしたかったな、盛大な拍手を。
拍手終わったあとに、今まで物陰に隠れていた(ここは少し客席から見える)ファントムがバッと姿を現す、
っていう演出が理想だな。
そっちの方がファントム役者さんも演技しやすいのではないでしょうか。

今回演出で気になった点は、主に2つ程。
どうやら、今回は「光」と「影」がテーマのようですが、
「光」、つまり照明のタイミングで、ちょっと気に入らない、私ならここはこうするのに!!と思ってしまうような箇所が数カ所あった点。
HOMEでファントムとクリスの二人がセットの上で歌うシーン。
「光溢れ」と歌うタイミングで本当にファントムとクリス周辺が明るくなるのですが、
これがどうもちょっとタイミングやら何やらが中途半端な感じでした。
しかも、たしか2回「光溢れ」があって、2回とも同じ照明で、もうちょっと工夫してほしいな、と。
やりたいことはわかるんだけどね。
あと、ベラドーヴァが消えるときのあの光!なにかが違う・・・。

もう一点は、せっかくの奥行きのある舞台なのに、
その奥行きを上手く使えていないように感じたことと、
ひとつのセットをクルクル回して表・裏だけで使い回しているため、
だんだん飽きてくる点。
最初見始めたときは、面白い発想だな、と思って舞台装置を見ているたのですが、
2幕の最後の方ではあくびと涙が・・・。
それと、ベラドーヴァの映像のために使われた薄い黄緑色の幕。
あの幕が下に落ちるのは何か意味があって演出なのでしょうか?その意図が全く伝わってこなかったのですが。
その場面からはちょっと間を感じてしまったので、
もしかしたら場面転換が上手くできなかっただけなのかな?
また、セットの裏で次の場面の準備をしているのが丸見えで、
それを気にする人は気にするのではないかと思いました。
また、姿月さんのベラさんですが、最後の方の映像が力みすぎ?でちょっと面白かったわ・・・。

それと、ファントムが皆に追われる場面、
唐突すぎて、初見の方にとってはわかりにくいのでは、と感じたのですが、
どうなのでしょう?

あと、一番いいたいことを忘れていました。
1階客席後方でお芝居やっていましたね?
劇中劇の直前です。
あれ、2階席の観客からは何が起こっているのか全くわからないのです。
しかも、かなり長い時間でしたね。
正直、別に舞台上でもできる内容だったのではないでしょうか?
臨場感を出そうとして、客席を使おうと考えるのはよくわかりますが、
それが観客に伝わらないのであればその方法は全く意味をなしません。
開演前に出演者たちが客席を巡回する、というのもなかなか面白い発想かとは思いましたが、
ふくれっつらでつまらなさそうにモグモグしながら歩いているパリの人(つまり出演者)を目の当たりにしたら、
なんだかちょっと気分を害されたように感じました(が、警部さんには笑わしてもらいました・・・)

ところで、その後ろでの芝居、たくさんの人がやいやい騒いでいるのは声でわかりましたが、
彼らは何者だったのでしょう?
オペラ座の出演者たちですか?
それとも観客たちですか?
2階席の観客たちは、それを想像で補うしかありません。
1階席以外にいる観客にとってはフラストレーションが貯まる演出以外の何ものでもありませんでした。
スズカツさん、何か勘違いなさってはいませんか?

それと、一応生オケだったらしいのですが、
あの位置で演奏していて、どれだけ生音が客席まで聞こえてくるのでしょう?
あまり生オケのありがたみが伝わってきませんでした。
どうせなら、テープにして、コストを下げて、
その分チケット代を安くして下さった方がずっとよかったのですが。
よくわかりませんが、スズカツさんは観客のことを考えたお芝居を作ることよりも、
自己満足のためにお芝居を作ることの方がずっと得意な方なのかな?

このミュージカルに関して特記しておくべきことは、
アンサンブルの方々(特に男性陣)の素晴らしさ!!ですね。
笑いがこみ上げてきちゃうほど脇が固すぎ!
ビストロでの♪メロディー♪の大合唱!!
本当に素晴らしい!!!!!!!
しかも、皆とっても楽しそうで、混ざってみたかったよ。
もうずっとこのメンバーで色んなミュージカルをお願い!と思ってしまいました。
民主党ミュージカルに出演なさったムファサ様おっと、田村雄一さんは楽しそうにウェイターやっているし、
谷原章介さんそっくりの阿部よしつぐさんはナニゲに歌上手いし、
エトセ~トラエトセトラエトセトラ。

そういえば、開演前の小芝居(?)で、
阿部さんは仮面を売って歩いていました。
「仮面いりませんか〜?」って。
で、もし「いります!」って客にからまれたらどう対応するんだろう?
あと、田崎悠人さん(まだ23歳なんだね!)はあの格好がとてもお似合いでしたね。
階段ですれ違って、おぉハンサムだなぁ、と。
んで、角川裕明さん(ですよね!?)が警官やっていたんだけど、
遊びすぎ。面白すぎ。
舞台に上がってなんかやっているなぁ、と2階から見ていたら、
気が付いたら2階までいらしていて、
双眼鏡で田村さん探ししていた私に、「双眼鏡で見てるんだね〜!」みたいな(?)ジェスチャーをして、私がうなずくと勝手に満足して去ってゆきました・・・。
overtureが始まると、棍棒を指揮棒代わりにして指揮し始めて、
管楽器のパートでは棍棒は笛代わりに。
なんだかお尻を振りながら指揮する角川さんの姿がおっかしくってね。
だけど、こんなに楽しい気分にさせてくれちゃって、
観客が物語に入るのを大変にさせるのは考え物では・・・。
そう、こうやって客にからんで楽しませてor開演前の雰囲気を作ってくれる役者さんはいいけど、
あんまり役に立っていない役者さんもいるようないないような。

総じて言えば、このミュージカル、私は大満足でした。
こんなに長々と感想書いているのですもの♪
たかおさんも、心を込めてファントムを演じられていましたし、
演技もとても素晴らしいものでした。
徳永えりちゃんも、可憐で、演技も自然で。
ファントムの顔を見て、驚いて・・の流れをとても上手く演じられていて、感心してしまいました。
その他の出演者の方々も、個性豊かで、
だからといって、東宝ミュージカルのように個性で和を乱す、
といったことは全くなく、
本当に素晴らしいカンパニーだな、と感じることができました。
あと、ジャン・クロード役の永島克さんの演技に魅せられました。
味があって、とても素敵。「はさまった」。w

さて、終演後に行われた、姿月あさとさん、パク・トンハさん、伊藤ヨタロウさんによるミニライブの様子を。
姿月さん、ベラの衣装(長めの髪、白いブラウス、モスグリーンのスカート)で登場。
♪YAMO♪を歌ってくださいました。
とても素敵な歌声。やっぱりずんこさん、大好きです♪
この1曲だけ歌ってずんこさん退場。
わざわざこれだけのためにずんこさん、いらしてくださったのですね。

さて、次はトンハさんの番。
こんばんは、の後に、
「ボンジュール!!」
「どうかえしたらいいのかわかりませんよね!?」トンハ節炸裂です。
お衣装はカテコのときと同じ。(そういえばカテコのとき、カラーがおかしかったのか、首の後ろを気にされていましたね)
♪WCEHDUY♪を歌ってくださいました。
が、途中フランス語の歌詞を間違え・・・
仕込んであることがバレバレなんだけど、いっつも何事もなかったようにそのまま進んでゆくトンハさんが好きでたまりません。
(ニッコリアTVでそんなトンハさんに会えることを毎週楽しみにしています♪)
このミュージカルでの第一声がフランス語の台詞だったので、
台本を頂いたときに驚いたこと等を話してくださいました。
(どうでもいいことなのですが、劇中で♪WCEHDUY♪を歌うさい、かなりボリュームを落として歌っていますよね、トンハさん。
えりちゃんとのバランスを取るためかな?
トンハさん、高い方の音は声を張り上げなきゃ出ないらしく(誰でもそうですよね)、
高音パートでその声量に驚く・・と。)

さて、次はヨタロウさん。
2人のミュージカルスターのあとに自分だなんて。
パク・トンハなんて笑いまでとっちゃって・・・。
なんてことをぶつくさ言いながらのご登場。
ヨタロウさんのエリックパパはとっても素敵でしたよ!
そして、バイオリンとアコーディオンの伴奏で一曲オリジナル曲を歌って下さいました。
タイトルは忘れましたが、心臓は動いてる〜♪って曲でしたw
最後になんとも言えない不思議気分にして下さり
ヨタロウさん、どうもありがとうございますw
なんだか面白い方だなぁ・・・。

出演者
ファントム(エリック)・・・・・・・・・・・大沢たかお
クリスティーン・ダエー・・・・・・・・・・・徳永えり
フィリップ・シャンドン伯爵・・・・・ルカス・ペルマン
(Wキャスト) パク・トンハ

アラン・ショレー・・・・・・・・・・・・・・・HISATO
ルドゥ警部・・・・・・・・・・・・・・・・中村まこと
ジャン・クロード・・・・・・・・・・・・・・永島 克
文化大臣・・・・・・・・・・・・・・・・・コング桑田
アンサンブル ・・・・・・・・・・・・・・ 阿部よしつぐ
角川 裕明
金澤  博
田? 悠人
田村 雄一
中井 智彦
荒木 里佳
稲田みづ紀
浦壁 多恵
杵鞭 麻衣
金城 尚美
山本悠記子
カルロッタ・・・・・・・・・・・・・・・・大西ユカリ
ゲラール・キャリエール・・・・・・・・・伊藤ヨタロウ
ベラドーヴァ(映像出演)・・・・・・・・・・姿月あさと

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