劇団わらび座「火の鳥ー鳳凰編ー」観劇記
2008年3月28日 演劇 コメント (3)本日3月28日(金)、劇団わらび座ミュージカル「火の鳥ー鳳凰編」プレビュー公演@パルテノン多摩を観劇して参りましたので感想をば。
(プレビュー公演だったせいか何とチケットのお値段、全席2000円でした!)
わらび座の公演を(生で)観たのはこれが初めてでしたので、
どんな作品を作り上げる集団なんだろう?と興味津々でした。
また、一番の注目は主役を演じられる客演のパク・トンハさん。
実は前日まで観に行こうか行かまいか迷っていたのですが、
トンハさんの扮装写真を見て、これは行かねば!と思ったわけです。
ちなみに、演出はあの(小声で「MAの」)栗山民也さん。
美術はなんと妹尾河童さん!!
音楽はおなじみの甲斐正人さん。
それに、火の鳥の声(歌)は新妻聖子さん。
これは行くっきゃないでしょ、という気分にさせられるでしょ?
さて、お席は当日券でしたので、(せっかくなので?)最前列。
が、舞台の上に独自の回り舞台を設置しているため、
ちょっと舞台が高くなっていて、床すれすれでうごうごされると見えない・・・orz
(どっかの劇団みたいに八百屋舞台にしてくれ〜〜〜、と叫んでみる)
(ねたばれあります)
開演前、座席につくと、木のにおいが漂ってきます。
どうやら舞台装置の大半がmade of woodなのです。
それを観ているだけで作品の世界に引き込まれます。
舞台後方を覆っている幕が開くと、そこには無数の人が。
ん???普通に主役級の人たちも混じっています。
さ、トンハさんを探せ・・・。
もちろん衣装は事前に知っていたので一発でわかったのですが、
これ本当にトンハさん????というのが正直な感想。
(当たり前かもしれませんが)私が今まで観てきたトンハさんとは全く違ったトンハさんがそこにいてただただビックリ!!!
とにかく、こんなに薄汚れているけどかっこいい(?)恰好が似合う人だとは。(いままできれ〜な役ばっかりだったから)
それに、ファントムみたいに顔の右半分があざで覆われている設定なのですが、あれはどうなってるの?仮面?
左手(無い設定)はどうやら背中の方へ回しているよう。
そして、何よりも、トンハさんが声を発してまたもやビックリ!
すんごい低音がらがらボイス(がらがら、といっても本当に喉を壊してがらがらなわけではないバージョンね)、ベランメー調のしゃべり。
普段?の訛りはどこにいったのやら。
何と言いますか、ひじょ〜〜にマニアックな表現をしますと、
「跋扈妖怪伝 牙吉」の原田龍二に近い感じです。
もちろん、外見が醸し出す雰囲気だけのはなしで、キャラは全然違いますが。
舞台全体の感想を先に述べておくと、
手塚治虫のあの独特な世界観を非常に上手く描きだすことができており、
ただただ感心してしまいました。
演出も文句のつけようがないほどすばらしく(栗山さんはこういうのは上手いのよ!帝劇ミュージカルじゃなくってね)、
音楽も壮大で。
演技は上手い人とそうじゃない人の差がちょっとあるかな?
とは思うものの、皆様熱演してらして、
とにかく引き込まれるような舞台でした。
とくに面白かったのが、速魚が殺された後(かな?)、赤い御柱が立つところと、
我王が初めて像を彫ったときの演出。
柱がくるくる回ることで、彫った像が現れるようになっています。
それに、火の鳥出現の演出方法がさすが!
そして、そのときの皆さんの演技も!
あまりにも皆さんの演技が真に迫っていたから、
思わず客席の後ろを振り返ってみたい衝動に何度かられたことか。
あと、その我王が像を彫るところがまるでJCSのおさないで〜〜♪のところとシチュエーションがそっくりで(笑)。
ジーザスと同じように、(我王は俺は無力だ〜♪ではなく 笑)、お経も唱えられないし・・・と困惑するのですが、
ジーザスとは違い、我王はその内部に秘められたパワーで知らず知らずに像を彫ってしまい、
民衆にやすらぎの場(?)を与え、さらには彼らに信頼されるようになるのです。
我王が盗賊のころの頭とその仲間達も面白かったし、
政治界の人々もキャラが濃くて楽しかった。
テントウ虫のくだりにはいちいちいいなぁ・・・と。
とにかく、手塚治虫が提示した人間観、人生観、宇宙観、世界観。
それをここまで伝えられるレベルにまでもってこられただけで本当にすごいことだと思います。
しかし、これ、プレビュー公演という位置づけですよね?
プレビューと言えば、もっと出来が悪くって、今後がんばって直します!的な仕上がりを予想して行ったのですが、
直しようが無いほどでした。(本公演では中に休憩挟むのかな?)
さて、キャスト別に感想でも。
我王:パク・トンハ
先ほども言いましたが、もうこの人はすごいよ!
かなり低い音程での歌が多いのですが、
なんて声量!!
トンハさん、こういった音域の歌もいけるんだ〜と。
それに、とにかく「演技」がずばぬけて上手い。
上手すぎて周りがかわいそうなくらい。
視線、動き、表情、どれをとっても完璧なのです。
笑いを取るのも上手かったですね。
着物姿もお似合いですし、TVの時代劇で主演してくれたらどんなに嬉しいことか!と勝手に妄想(笑)。
いやぁ、トンハさんの新たな一面を見せてもらったように思います。
一言だけ言わせてもらうと、最初の曲の歌詞が伝わってこなかったのであれ?音程低すぎ?と思ったのですが、
その後持ち直したのであぁよかった・・・と。
どうやらこの公演のCDが出るよう。
もちろんトンハさん版ですよね?
買います。絶対に。
茜丸:戎本みろ
みろさん、歌声はそんなんでもありませんが(失礼!)、
台詞を言う声がとても素敵なんですね。
もうちょっと練り上げて、緩急をつけた役作りができるといいかも。
なんだかこう、最初と最後で明らかに性格が変わっちゃってるよね、茜丸って。
それがブチの台詞がなくてもわかるくらいになれば役としてのすごみが増すと思う。
速魚:碓井涼子
綺麗な人!
歌声も澄んでいて本当に素敵。
トンハ我王と最高のコンビです。
なんだか舞台に立っているだけじゃもったいないくらいだわ。
いつまでもいつまでも観ていたくなるようなお方でした。
あ、思い出したけど、最初の方で、我王が一人で真ん中でわーわーと歌って、
速魚がその手前にいる場面があるよね?
そこのところ、たぶん、我王と速魚に同じだけの強さの照明をあてているのだろうけれど、
速魚の衣装が真っ白(か、それに近い色)だったので、
速魚の方により強い光が当たっているように感じられる。
それはわざと速魚の方に目を行かせるための演出だったのかな?
ま、たしかにそのくらいしないと、どうしても真ん中で存在感ありまくりな我王に観客全員の目はいっちゃうからね。
そういえば、碓井さんの演技、そこら辺はまだ固くって、
一体どうなることやら、と思っていたけれど、
後半はとても自然になっていってよかったです。
あとはそうだね。
太鼓ね。
上手側が渡部さん?
下手と上手でうまさがなんだか違ってw
あと、黄色い衣装のおじさん(椿さん?)がいいね!
そして、火の鳥は新妻さんでした。はい。そうでした。
しかし、我王本当によかった。
子供達が喜んでいたよね。
最後のお見送りのところに我王がいなくって、
子供が残念がっていたよ。
おにいちゃんがよかった・・・て。
我王のおにいちゃんはみんなのヒーローだね!
そして、わらび座いいね。
将来はわらび座に勤めようかな。
四季を抜こうよ!
そういえば、ふと思ったのだけれど、明日の終演後にバクステツアーがあるのね。
でも、明後日は千葉での公演。
そんなことやってる暇なんてあるのかなぁ?
ばらしをしているところを見学させるのかな?
でも、それってちょっとキケンだよね???
あぁ、あと、物販のお姉ちゃんがやたら威勢がいいのが印象的でした。
しかし、火の鳥饅頭ってなんじゃそりゃ?w
(プレビュー公演だったせいか何とチケットのお値段、全席2000円でした!)
わらび座の公演を(生で)観たのはこれが初めてでしたので、
どんな作品を作り上げる集団なんだろう?と興味津々でした。
また、一番の注目は主役を演じられる客演のパク・トンハさん。
実は前日まで観に行こうか行かまいか迷っていたのですが、
トンハさんの扮装写真を見て、これは行かねば!と思ったわけです。
ちなみに、演出はあの(小声で「MAの」)栗山民也さん。
美術はなんと妹尾河童さん!!
音楽はおなじみの甲斐正人さん。
それに、火の鳥の声(歌)は新妻聖子さん。
これは行くっきゃないでしょ、という気分にさせられるでしょ?
さて、お席は当日券でしたので、(せっかくなので?)最前列。
が、舞台の上に独自の回り舞台を設置しているため、
ちょっと舞台が高くなっていて、床すれすれでうごうごされると見えない・・・orz
(どっかの劇団みたいに八百屋舞台にしてくれ〜〜〜、と叫んでみる)
(ねたばれあります)
開演前、座席につくと、木のにおいが漂ってきます。
どうやら舞台装置の大半がmade of woodなのです。
それを観ているだけで作品の世界に引き込まれます。
舞台後方を覆っている幕が開くと、そこには無数の人が。
ん???普通に主役級の人たちも混じっています。
さ、トンハさんを探せ・・・。
もちろん衣装は事前に知っていたので一発でわかったのですが、
これ本当にトンハさん????というのが正直な感想。
(当たり前かもしれませんが)私が今まで観てきたトンハさんとは全く違ったトンハさんがそこにいてただただビックリ!!!
とにかく、こんなに薄汚れているけどかっこいい(?)恰好が似合う人だとは。(いままできれ〜な役ばっかりだったから)
それに、ファントムみたいに顔の右半分があざで覆われている設定なのですが、あれはどうなってるの?仮面?
左手(無い設定)はどうやら背中の方へ回しているよう。
そして、何よりも、トンハさんが声を発してまたもやビックリ!
すんごい低音がらがらボイス(がらがら、といっても本当に喉を壊してがらがらなわけではないバージョンね)、ベランメー調のしゃべり。
普段?の訛りはどこにいったのやら。
何と言いますか、ひじょ〜〜にマニアックな表現をしますと、
「跋扈妖怪伝 牙吉」の原田龍二に近い感じです。
もちろん、外見が醸し出す雰囲気だけのはなしで、キャラは全然違いますが。
舞台全体の感想を先に述べておくと、
手塚治虫のあの独特な世界観を非常に上手く描きだすことができており、
ただただ感心してしまいました。
演出も文句のつけようがないほどすばらしく(栗山さんはこういうのは上手いのよ!帝劇ミュージカルじゃなくってね)、
音楽も壮大で。
演技は上手い人とそうじゃない人の差がちょっとあるかな?
とは思うものの、皆様熱演してらして、
とにかく引き込まれるような舞台でした。
とくに面白かったのが、速魚が殺された後(かな?)、赤い御柱が立つところと、
我王が初めて像を彫ったときの演出。
柱がくるくる回ることで、彫った像が現れるようになっています。
それに、火の鳥出現の演出方法がさすが!
そして、そのときの皆さんの演技も!
あまりにも皆さんの演技が真に迫っていたから、
思わず客席の後ろを振り返ってみたい衝動に何度かられたことか。
あと、その我王が像を彫るところがまるでJCSのおさないで〜〜♪のところとシチュエーションがそっくりで(笑)。
ジーザスと同じように、(我王は俺は無力だ〜♪ではなく 笑)、お経も唱えられないし・・・と困惑するのですが、
ジーザスとは違い、我王はその内部に秘められたパワーで知らず知らずに像を彫ってしまい、
民衆にやすらぎの場(?)を与え、さらには彼らに信頼されるようになるのです。
我王が盗賊のころの頭とその仲間達も面白かったし、
政治界の人々もキャラが濃くて楽しかった。
テントウ虫のくだりにはいちいちいいなぁ・・・と。
とにかく、手塚治虫が提示した人間観、人生観、宇宙観、世界観。
それをここまで伝えられるレベルにまでもってこられただけで本当にすごいことだと思います。
しかし、これ、プレビュー公演という位置づけですよね?
プレビューと言えば、もっと出来が悪くって、今後がんばって直します!的な仕上がりを予想して行ったのですが、
直しようが無いほどでした。(本公演では中に休憩挟むのかな?)
さて、キャスト別に感想でも。
我王:パク・トンハ
先ほども言いましたが、もうこの人はすごいよ!
かなり低い音程での歌が多いのですが、
なんて声量!!
トンハさん、こういった音域の歌もいけるんだ〜と。
それに、とにかく「演技」がずばぬけて上手い。
上手すぎて周りがかわいそうなくらい。
視線、動き、表情、どれをとっても完璧なのです。
笑いを取るのも上手かったですね。
着物姿もお似合いですし、TVの時代劇で主演してくれたらどんなに嬉しいことか!と勝手に妄想(笑)。
いやぁ、トンハさんの新たな一面を見せてもらったように思います。
一言だけ言わせてもらうと、最初の曲の歌詞が伝わってこなかったのであれ?音程低すぎ?と思ったのですが、
その後持ち直したのであぁよかった・・・と。
どうやらこの公演のCDが出るよう。
もちろんトンハさん版ですよね?
買います。絶対に。
茜丸:戎本みろ
みろさん、歌声はそんなんでもありませんが(失礼!)、
台詞を言う声がとても素敵なんですね。
もうちょっと練り上げて、緩急をつけた役作りができるといいかも。
なんだかこう、最初と最後で明らかに性格が変わっちゃってるよね、茜丸って。
それがブチの台詞がなくてもわかるくらいになれば役としてのすごみが増すと思う。
速魚:碓井涼子
綺麗な人!
歌声も澄んでいて本当に素敵。
トンハ我王と最高のコンビです。
なんだか舞台に立っているだけじゃもったいないくらいだわ。
いつまでもいつまでも観ていたくなるようなお方でした。
あ、思い出したけど、最初の方で、我王が一人で真ん中でわーわーと歌って、
速魚がその手前にいる場面があるよね?
そこのところ、たぶん、我王と速魚に同じだけの強さの照明をあてているのだろうけれど、
速魚の衣装が真っ白(か、それに近い色)だったので、
速魚の方により強い光が当たっているように感じられる。
それはわざと速魚の方に目を行かせるための演出だったのかな?
ま、たしかにそのくらいしないと、どうしても真ん中で存在感ありまくりな我王に観客全員の目はいっちゃうからね。
そういえば、碓井さんの演技、そこら辺はまだ固くって、
一体どうなることやら、と思っていたけれど、
後半はとても自然になっていってよかったです。
あとはそうだね。
太鼓ね。
上手側が渡部さん?
下手と上手でうまさがなんだか違ってw
あと、黄色い衣装のおじさん(椿さん?)がいいね!
そして、火の鳥は新妻さんでした。はい。そうでした。
しかし、我王本当によかった。
子供達が喜んでいたよね。
最後のお見送りのところに我王がいなくって、
子供が残念がっていたよ。
おにいちゃんがよかった・・・て。
我王のおにいちゃんはみんなのヒーローだね!
そして、わらび座いいね。
将来はわらび座に勤めようかな。
四季を抜こうよ!
そういえば、ふと思ったのだけれど、明日の終演後にバクステツアーがあるのね。
でも、明後日は千葉での公演。
そんなことやってる暇なんてあるのかなぁ?
ばらしをしているところを見学させるのかな?
でも、それってちょっとキケンだよね???
あぁ、あと、物販のお姉ちゃんがやたら威勢がいいのが印象的でした。
しかし、火の鳥饅頭ってなんじゃそりゃ?w
コメント
http://blog.goo.ne.jp/hinotori080330
いらっしゃいませ!
ブログ早速伺いました。
わらび座の近くに住んでいらっしゃるとは
うらやましい限りです。
25日が楽しみですね。CDも早く聴きたいですね。
火の鳥饅頭…私も笑いました。。。。
秋田から四季を抜ける劇団が誕生しちゃったらすごいですよね。秋田県人としては嬉しい限りです。でも、火の鳥は、なんかそうゆう作品になるんじゃないかな・・・って勝手に思っています。